リフォームには、季節が織りなす「まさかの罠」が潜んでいます。今回は、ぴったりできたと思った工事が、季節が変わってこんな結末にの巻きです。
事件発生の原因:冬の現場でぴったり納めた!
それは、空気がキリッと冷えた真冬のマンションでの作業のこと。 ベテランの大工さんが、リフォームで和室の敷居(しきい)を交換していました。
この敷居きっちり納まっているだろう。
寸分の狂いもなく、枠と枠の間にパチン!とはめ込まれ、コンクリートの床に接着された敷居。
……しかし、この「きっちり」こそが、悲劇の始まりだったのです。
数ヶ月後、梅雨時期本番。事件は現場で起きている!
雨が多くなる梅雨の時期にお客様から一本の電話が入ります。 「あの……なんだか敷居が盛り上がってはがれています。」
現場に急行したリフォーム担当者が目にしたのは、かつてのきっちりはどこへ、中央がグイッと持ち上がり、アーチ状になった敷居の無残な姿。
後で直しに来た職人さんも、こころなしか肩をおとしています。
なぜ板は「盛り上がる」のか?(犯人は湿気と熱)
実はこれ、超常現象ではありません。「木の呼吸」による自然な反応です。
• 冬の木材: 乾燥してギュッと縮んでいます。
• 梅雨時期の木材: 湿気を吸い、さらに熱で膨張します。
冬に「隙間ゼロ」で固定してしまうと、夏になって膨らもうとした木材の逃げ場がなくなります。すると、行き場を失ったパワーが中央に集まり、「もう限界だー!」と上に盛り上がってしまったわけです。

リフォームでの注意点
せっかくのリフォームで「がっかり」しないためのポイントは、実は「遊び(余裕)」にあります。
「冬にぴったり」は、木材にとっては「窮屈」なことも。特に無垢材を使う場合は、伸縮が激しいことを念頭に置きましょう。
まとめ
リフォームは、家が生きていることを実感する作業でもあります。
同じようなことは、床のフローリングにも起こりやすい現象です。
梅雨時期になると、床で音が鳴ったりするのは、もしかすると、ぴったりのせいかもしれません。なっている部分に隙間を少し開けてあげることで直ることも多いです。

