リフォームや修繕の御見積の時の現地調査が、お客様、業者両方にとってなぜ大事なのかと、リフォームする工事によってなにを確認しているのかについてのご説明になります。

詳細なお見積りとプランの作成のため

現地調査が必要な理由は、お客様へ詳細なお見積りを提出したり、ご要望に沿ったリフォームプランや修繕のプランを検討するためになります。

そのためには必要な寸法を測定したり、工事をする場所の条件を知る必要があります。

影響する範囲の特定

リフォームや修繕をする場合には、その周囲にも影響を及ぼすことが多くあります。

影響する範囲を特定するためにも現地調査は必要です。

本当の原因を知る

また、何かの修理や修繕の場合には、そうなったほんとうの原因が他にある場合も見受けられます。

その場合、根本の原因を確認して解決する必要が出てくるのですが、その気づきのためにも、現地調査は大事です。

新しい発想やヒントも現地調査から

その他にも、現地を見てお客様と直接会話をすることで、ご要望を叶えるための新しい発想やヒントを思いついてご提案することも可能になります。このことが一番大事な部分かもしれません。

ここからは、工事別の確認事項についてになります。

トイレのリフォーム

トイレのリフォームをご検討の際は、既存のトイレの排水の状況(床排水か壁排水か)や、既存のトイレの品番を調べます。(床排水の排水芯の位置を調べるためです。)新しいトイレを選定するための調査になります。

トイレリフォーム現地調査状況

トイレの給水栓の位置やコンセントの位置についても確認します。

新しく設置するトイレの種類によっては、給水栓や電気コンセントの位置を変更しなければならない場合や、トイレの給水ホースの長さを長いものに変える必要が出てくることがあります。

また、トイレの部屋の寸法を測定します。寸法を測定することで内装工事に必要な数量や、新しいトイレが今よりも前に出る場合に、トイレの前が狭い等の問題がないか等を確認するためになります。

キッチンのリフォーム

キッチンのリフォームの現地調査では、既存のキッチンの寸法やキッチン周囲の寸法を測定します。

シンクの大きさやカウンターの高さ調理スペースの大きさ等も測定します。

また、キッチンのまわりにおいてあるものについても写真を撮っておきます。(電子レンジ、家電等)

これらの情報をもとに、お客様のキッチンに関するご要望や現状で不満に思っていることなどをお伺いして、キッチンリフォームのプランを考えていきます。

キッチンリフォーム現地調査状況

また、排水管、給水・給湯管、ガス管のルートを調べておきます。既存がシステムキッチンの時は、キッチンシンク下の点検口がある場合は、そこから確認します。

キッチンリフォーム現地調査、点検口から確認。

配管ルートによっては、配管ルートの変更の必要性などを検討するためです。マンションでは、配管ルートの移動が難しい場合もあるので特に注意が必要な調査になります。

レンジフード

レンジフードの排気のルートについても確認します。

排気の穴の位置や高さによって、新しいレンジフードがそのまま取付可能か、新しく排気の穴をあける必要があるかかどうかを検討するためです。

キッチンリフォーム、レンジフード現地調査。

IHクッキングヒーターや食洗器を検討される場合には、その電源についても確認します。

分電盤の契約アンペア数や空き回路の状況、キッチンまでの配線ルートについて確認することになります。

洗面化粧台のリフォーム

洗面化粧台のリフォームをご検討の際には、既存の洗面台の寸法(カウンターの高さ、幅、奥行きなど)を測定します。

洗面台リフォーム現地調査中。

既存の寸法を確認するのは、新しい洗面台に変えたときに、今までと違う部分をお客様と確認したり、内装を新しくしない場合に、新しい洗面台を設置したときに、床や壁の見える範囲が変わってきて、元の洗面台の跡が見えてくる場合や床の仕上げがなく床下地がみえてくる可能性を確認します。

給水・給湯、排水管の位置やルートについても確認します。新しい洗面台の種類によっては、給水・給湯、排水管の位置を変更する必要があるためです。

洗面台配管ルート確認、洗面台リフォーム現地調査

あたらしい三面鏡の照明やコンセントなどの電源についても確認します。既存の電源やコンセントが利用可能かどうか、新しく必要かどうかを検討します。

洗面所の内装や、洗面台の大きさを変更したり、収納を検討する場合などは、洗面所の寸法だけでなく、スイッチやコンセント、照明の位置など、測定した寸法をもとにご要望に合ったリフォームプランを計画します。

浴室のリフォーム

既存がユニットバスの場合には、UBの寸法を測定して現状の大きさを確認します。

次にUBの天井に点検口がある場合には、そこを開けて、UB外部の壁と壁の間の寸法や既存ユニットバスの天井から天井下地やコンクリート天井までの寸法を測定します。

浴室リフォーム、天助y点検口より現地調査中。

その他障害となりそうなものがないかどうかも確認します。マンションでは、コンクリートの梁についても確認します。

測定した寸法に余裕がある場合には、あたらしいUBのサイズを大きくできるかを確認したりします。

また、天井裏での確認では、換気の排気ルートの状況も確認します。換気扇の本体はどこにあるのか、既存の換気扇は2室換気か3室換気か単独換気なのかを確認します。

浴室換気ルート確認状況

浴槽への湯はりの仕方についても確認します。その条件に合う水栓やお湯の出る部分の金具を選定するためになります。

既存が在来浴室の場合には、既存の浴室の寸法を測定します。ユニットバスにする場合、また、在来の浴室とする場合どちらにしても必要な調査になります。

また、壊せる部分と壊せない部分を確認していきます。確認することによってお風呂のリフォームプランを作るのに役立てます。

戸建の在来浴室の場合には、外の排水桝についても確認します。ユニットバスに変更したときに排水が流れづらくなるダブルトラップになる可能性を確認するためです。

壁紙のリフォーム

壁紙の貼り替えをご検討の際には、部屋の寸法の測定を行います。見積りに必要なクロスの施工数量を計算するためになります。

壁紙の貼り替えのために、取り外しが必要なものについても確認していきます。具体的には、エアコンや照明器具、カーテンレールやロールスクリーン、手摺などになります。

また、壁紙の貼り替えを行う部屋の家具や荷物の状況についても確認します。家具や荷物が多い場合、移動する場所があるのかどうか、お客様で移動可能かどうか等も確認します。

既存の壁紙が、はがれやすい壁紙かそうでない壁紙かも可能な限り見た目から判断します。はがれにくい壁紙の場合、施工費が通常より高くなり、日程も通常よりかかることが多くなります。

なかなか確認が難しいのですが、壁紙を貼る下地が弱っているかどうかもできる限り確認します。下地が劣化している場合には、貼り替えの時に補修が必要になる可能性があり、日程も延びる可能性があります。

床のリフォーム

床のリフォームを検討されている場合には、床と巾木の寸法を測定します。お見積りの数量を確認するためになります。

横浜市で床リフォーム事前調査中。

床の面積が同じでも、床の形状によっては必要なフローリングの枚数や工事の難易度が変わってきます。

おうかがいしてあきらかに床が傾いている等を感じた場合には、お客様とも相談して床の水平を水平を測定する機械で見ることもあります。

リフォームで床を水平にする場合には、下地の工事の検討が必要になります。

また、歩いてみて根太や下地が健全かどうかも可能な限り確認していきます。

フローリングの場合は種類の確認

既存のフローリングがどのような種類のフローリングか(遮音フローリングか無垢材のフローリングか通常のものか)確認します。フローリングの種類によってはがす費用に違いがでてきます。また、既存のフローリングの厚みが新しいフローリングと違う場合には、他の部分とのおさまりが問題になる場合もあります。

既存のフローリングの下の構造についても可能な限り確認します。フローリングをはがしたときに、下地が何で出来ているかで工事の金額が変わってくる場合があります。

リビングなどについては、床暖房の有無などについても確認します。既存の床をはがす場合、床暖房のパネルを傷める可能性があります。床暖房のパネルの交換や点検が必要になる可能性があります。

家具についても、移動可能な場所があるか、移動しながらの工事になりそうかなど、確認します。状況によって施工日数に影響があります。

和室の床のリフォーム

畳からフローリングへの変更をご検討の場合には、部屋の床の寸法や畳の厚みを測定します。畳の厚みからおおよその高さを調整する下地に必要な寸法を確認するためです。

畳からフローリングリフォーム、事前調査中。

畳をおこして畳の下の下地の状況を確認します。下地には木の板、合板、置床、コンクリート、ネダフォーム等の場合があります。この下地の違いによって、工事の方法と金額が大きく変わってくる可能性があります。

下地が劣化していないか、コンクリートの場合には、仕上がりがどの程度かなども可能な限り確認します。補修の必要性を見るためになります。

寒さを気にされている場合、床下の断熱材の状況も確認して、断熱工事のご提案をおこないます。

以上となります。