インテリアの色についての説明や特長、感じ方についてになります。

  1. 色の用語について
  2. 色相とトーンの組み合わせについて
  3. インテリアの色の構成(ベースカラー、メインカラー、アクセントカラー)について
  4. 色の特長について
  5. 色によっての感じ方について
  6. 年令と色の関係
  7. 素材の特徴

1.色の用語について

無彩色:白、黒、グレーの色味のない色の事です。

有彩色:無彩色以外の色の事です。

明度:色の明るさの事です。明度が高いとは、色が明るいとの意味で、明度が低いは、色が暗いとの意味です。明度の最も高い色は白で、最も低い色は、黒です。

彩度:色の鮮やかさの事です。彩度が高い色は、くっきりと派手に見えて、彩度が低い色は、くすんで地味に見えます。

色相:色相とは、赤、黄、青などの色味の事です。

純色:黒や、白、グレーが混ざらない色の事です。

色相環:純色を近い色順に環状に並べたものが色相環です。

色の用語

トーン:明度と彩度を組み合わせた色の調子をトーンと呼びます。インテリアでは、トーンの微妙な違いが、空間の印象を左右します。

ビビットトーン:最も冴えた鮮やかな色調 派手・刺激的・強いイメージ

ペールトーン:明るく淡い色調 やわらかい・軽い・洗練のイメージ

グレイッシュトーン:灰みのある色調 しずかな・地味・さびしいイメージ

2.色相とトーンの組み合わせについて

類似色相の組み合わせ

似た色の組み合わせでは、失敗が少なく、無難な感じとなります。部屋の中で、同じくらいの面積で使うと主役の色がわからなくなり、メリハリがなくなります。使用面積に差をつけることで素敵に見えてきます。

反対色相の組み合わせ

例えば、オレンジと青、黄色と青紫など、色相環で反対側に位置する色相を組み合わせると鮮やかなコントラストが生まれて、個性的な雰囲気を作り出せます。明度や彩度が高い色どうしだと、刺激が強すぎて落ち着かなくなる恐れがあります。同面積で使うと色の個性がぶつかりやすいので、どちらかを少なくして、色のトーンを合わせるとまとまりやすくなります。

同じ色相で異なるトーンの組み合わせ

同色系同士の組み合わせは、合わせやすく、失敗が少ない、オーソドックスなパターンです。2色以上合わせても色数が多い印象にならないため、すっきりとまとめることができます。

異なる色相で同じトーンの組み合わせ

同じトーンであれば、複数の色を使っても統一感を出すことができます。色をたくさん使いたい方には良い方法です。色数が多く、トーンもばらばらの場合、全体をまとめるのは難しくなります。

トーンも色相も異なる組み合わせ

新鮮で個性的な印象となります。その分、コーディネートは、非常に難しくなります。

3.インテリアの色の構成(ベースカラー、メインカラー、アクセントカラー)について

インテリアの色の構成は大きく三つに分けられます。

ベースカラー(部屋全体の70%くらいの面積)

インテリアのベースとなる壁、天井、床の色の事です。

床を濃い目の色にすると、落ち着いた雰囲気となります。

床も含めて淡い色で統一すると、明るく、開放的な雰囲気となります。

壁や天井が、白やアイボリー、明るいベージュの場合、床を同色系の茶にすると無難です。

メインカラー(部屋全体の25%くらいの面積)

建具、家具、カーテン、ソファの色の事です。

部屋のメインの色となります。

部屋の目的に合う色の中で一番好きな色を選ぶとよいかもしれません。

リフォームの場合、建具や、カーテンの色がこれにあたります。

建具の色は、設置する家具の色等も考慮して決めるほうが良いかもしれません。

アクセントカラー(部屋全体の5%くらいの面積)

クッションや照明器具など小物類の色の事です。

インテリア全体にメリハリを与えて、アクセントをつける重要な役割です。

メインカラーとのバランスを考えながら選んでいきます。

一枚の建具をアクセントカラーにする場合もあります。

実際には、植物などいろいろなものをアクセントにすることが可能です。

4.色の特長について

赤には、体温を上げて血行を良くして、気持ちを活発にする作用があります。

赤を多くの面積で使うと、落ち着きがなくなったり、暑苦しく感じる場合があります。

赤の色の特長
リリカラ参照

ピンク

女性ホルモンの分泌を促し、若返りの効果があるといわれます。

ピンクの色の特長
リリカラ参照

寒色の代表色で、鎮静効果や集中力を高める効果があるので、ストレスの強い人に向いています。

寝室に使う場合は、寒々しい雰囲気にならないように淡い青を選ぶとよいかもしれません。

青の色の特長
リリカラ参照

紫は、精神を高揚させたり、自尊心を高めたりする効果があります。

紫の色の特長
リリカラ参照

緑は、自然を連想させてくれる安らぎの色です。

緑の色の特長
リリカラ参照

茶色は、すべての色の中で最も落ち着いた色です。ほとんどの色と調和しますので、使いやすい色です。

茶色の色の特長
リリカラ参照

黄色は、明るく元気で、太陽をイメージする色です。幸福感を与える色でもあります。

黄色の色の特長
リリカラ参照

オレンジ

オレンジは、健康的で食欲が増す色です。

オレンジの色の特長
リリカラ参照

黒は、どんな色とも合います。合わせる色によってイメージが変わります。

ビビットな色と合わせると、その色を引き立てます。モダンで刺激的なイメージとなります。

柔らかなイメージの色と合わせるとシックな印象となります。

濃い色と合わせると重厚な雰囲気となります。

黒は、光を吸い込む色なので、お好みにもよりますが、ベースカラーにはおすすめではありません。

黒の色の特長
リリカラ参照

白は、清潔なイメージでどんな色にも合います。

いろいろなものを引き立てるベースカラーとしておすすめです。

白は、緊張をイメージする色でもありますので、くつろぎ感を出したい場合には、家具などを柔らかいイメージとするとよいかと思われます。

5.色によっての感じ方について

色によっての部屋の大きさの感じ方

天井と壁の色は明るく、白っぽいほど、天井は高く、部屋も広く感じます。

狭いお部屋については、明るめの色のほうが広く感じることができます。

壁を赤、オレンジ、黄色などの暖色系の色とすると、色が膨張色のため、部屋は実際よりは狭く感じます。

反対に青などの色にすると、後退色のため、暖色系の色より、広く感じられます。

濃い色を、多くの面積で使うと圧迫感を受けやすくなります。

色によっての感じ方(その他)

色によっての体感温度の差2~3度

赤一色の部屋と青一色の部屋の体感温度の差は2~3度になるといわれています。

色によっての体感温度赤い部屋
色によっての体感温度青い部屋

季節によってファブリック(布製品)などの色を変えることによって体感温度に影響を与えることが可能です。

色によって時間の感覚が異なる

赤一色の部屋と青一色の部屋では、時間の感覚が異なります。赤い部屋では、30分から40分しかいなくても1時間いたような感覚になり、青い部屋では、1時間いても30分から40分しかたっていないような感覚になるそうです。

色によって食べ物の味の感じ方が変わる

全く同じコーヒーを、茶色、赤、青、黄色の4つの色のカップに分けて被験者にそれぞれ飲んでもらった実験で4段階から回答をもらったところ下記のような結果だったようです。

茶色のカップ:約70%の人が、味や芳香が非常に濃いと回答。

赤いカップ:約85%の人が、味や芳香がやや濃いと回答。

青いカップ:約80%の人が、味や芳香がやや薄いと回答。

黄色のカップ:約85%の人が、味や芳香が非常に薄いと回答。

色が味覚に影響を与えることが感じられる結果です。

食卓の照明によっても、食事の味の感じ方が違うように感じる可能性が高いです。

観葉植物の緑は安心感を与えてくれる

観葉植物の緑は、安心感を与え、リフレッシュさせて、ストレスを軽減してくれる効果があります。

天井や壁に暗い色を使った場合の影響

暗い色の壁や天井とすると、照明器具が同じ場合、明るい壁、天井よりかなり部屋が暗く感じます。

暗い色を天井に使うと、落ち着いた感じとなります。

ビビットな色を大面積で使った場合の影響

鮮やかな色が多いと少し落ち着かない感じとなります。ゆったりと過ごしたい場合には、使う面積を少なくします。

真っ白な壁の場合の感じ方

真っ白に近い色を壁に選んだ場合、人によっては、目がちかちかするような感じを抱くことがあります。

落ち着く感じの色

自然界の色を使うと、一般的に落ち着いた雰囲気となります。

薄いサーモンピンクの色は、安心感を感じたり、優しい気持ちになりやすい色です。

青色には、癒しの効果や弛緩させる効果があります。お部屋の一部に青を取り入れるのは、おすすめです。

6.年令と色の関係

赤ちゃんの時

カラフルで美しくはっきりした色が、赤ちゃんの潜在能力を目覚めさせる刺激になるといわれています。

小学生~

小学生になってきたら、ビビットでカラフルな色は、かえって落ち着いて勉強をする妨げになる可能性があります。

年齢が上がるとともに、刺激の強い色は減らしていって、お子さんの好きな色を取り入れると良いかと思われます。落ち着いて勉強するには、暖色系よりも、寒色系がおすすめです。

40歳以降

若いころは、自分自身のエネルギーが強いので、都会的なコンクリート打ちっぱなしなどの壁でも問題ありませんが、コンクリートや黒、無彩色のベースカラーは、生のエネルギーを奪い老けさせてしまうともいわれていますので、40歳以降は、控えたほうが良いかもしれません。

高齢者

高齢の場合、鮮やかな色のエネルギーを得ることで若々しさを保てるといわれています。鮮やかな暖色系のアクセントカラーを取り入れるのがおすすめです。

カラフルな明るい色のお花を飾ると、生き生きとした生気をお花が与えてくれるそうです。

7.素材の特徴について

温かみや、調湿性があり、他の素材ともなじみやすいです。

色や硬さや柔らかさ、水に強い等、樹種によって特徴に違いがあります。

イグサ・竹・藤

和やアジアのイメージがあり、木や紙とよく合います。

障子や襖に使われるほか、ロールスクリーンにも使われます。

和のイメージが強くなります。

紙を通した光は柔らかいイメージとなります。

金属

ガラスや木、コンクリート、石、タイルとは、合わせやすいです。

形によって、シンプルですとモダンな感じに、凝ったデザインですと高級感が出たりします。

石、タイル

様々な種類があり、タイルでも石のように見せるものもあります。

石やタイルを採用すると、高級感が期待できます。

キッチンの床に使う場合は、長い時間ですと足に負担がかかる可能性がありますので注意が必要です。

プラスチック

プラスチック感が強いものは他の素材と合わせづらいかもしれません。

竹や木などの自然素材とは特に合わせにくくなります。

まとめ

色は、心と身体に影響を及ぼす波動です。皮膚を通じても波長を感じ生体反応を引き起こします。住まいのリフォーム時に、色の特徴を知ることによって、部屋の目的に合わせた色や素材をコーディネートして、あかりの色も考慮しながら、理想の空間を考えていきましょう。

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